静岡県東部からJリーグへ-アスルクラロ沼津の挑戦-

上位対決を制し、静岡ダービーへ! vs 鹿児島ユナイテッドFC

-JFLファースト・ステージ第8節(2015.04.25)-

お互いJリーグ入りを目指している、Jリーグ百年構想クラブ同士の戦いとなった第8節。上位に食い込みたいアスルクラロ沼津にとって、ここまで無敗と好調をキープする鹿児島ユナイテッドFCは、相手にとって不足はない。是が非でも勝利を手にし、昨年は1分1敗と相性の良くない強敵から勝ち点3を奪取し、5月3日(日)に控えたHONDA FCとの静岡ダービーに弾みをつけたい。

齋藤翔太の初ゴールで劇的勝利!

「アイツが自分でボールを拾って、蹴るんだという意志を見せた。だから僕は彼に任せようと思いました」
 
決勝点となったPKの場面を振り返って、吉田謙監督はこう話した。そんな吉田監督、チームメイト、スタッフ、サポーターなどすべての期待を背負った齋藤翔太は、力いっぱい右足を振りぬいた。
 
強い思いの込もったシュートは、見事鹿児島ユナイテッドFCのゴールを破った。前半から繰り広げられた、熱く激しい好ゲームは、アスルクラロ沼津の勝利で幕を閉じた。
 
8試合を終えて、勝ち点17の5位へと上がった。このまま一気に波に乗って、首位へと上り詰めたい。
 

互いに譲らなかった前半

得点がない試合が悪い試合だとは、一概には言えない。そんなことを感じさせる前半だった。
 
お互いに好調をキープするチーム同士、球際の競り合いやセカンドボールへの反応、セットプレーでの集中力が途切れない。
 
この日、ゴールキーパーとして初出場を果たした大畑拓也自身、「体をボールに慣らすためにも、早くシュートが来て欲しいくらいでした。でもシュートが来ないというのは、それだけディフェンス陣が頑張ってくれているということ。あとは自分自身で集中力を途切れさせないことだけを考えていました」と語ったように、センターバックの西村竜馬を中心にしっかりと突破力のある鹿児島ユナイテッドFCの攻撃を防いだ。
 
アスルクラロの前半のシュート数は1。鹿児島ユナイテッドFCも3本であった。こういったゲーム展開の場合、セットプレーが勝敗を決めることが往々にしてあるが……。
 

初出場のGK大畑拓也がチームを救う

後半に入ると、お互いにゴール前まで攻めこむシーンが増えてくる。
 
最初にチャンスを作ったのは鹿児島ユナイテッドFC。後半5分に攻め上がったディフェンダーの小原拓也がシュートを放つ。この決定的な場面は、ぎりぎりのところで、左サイドバックの馬場将大が体を投げ出すようにしてブロック。何とか防ぐことに成功した。
 
後半15分には左サイドからのフリーキックでチャンスを作られるも、ボランチの中野翔太が間一髪でクリア。
 
すると、吉田監督は前線からボールを追いかけまわしていたフォワードの鈴木淳と松尾篤を、新裕太朗と齋藤に替える。
 
「特に齋藤翔太は、前を向いたときのスピードがチームで一番のものを持っています。そしてフォワードらしく、ボールを後ろに下げることをしない選手です。PKを獲得したシーンも彼がボールを前に運んだことが、相手のファウルを呼んだのだと思います」
 
この吉田監督の言葉にある通り、後半30分に齋藤はPKを獲得する。ゴールからは少し距離のある位置からの藤原拓也のフリーキックを、西村竜馬がヘディングでゴール前に落とすと、いち早く反応した齋藤がボールをコントロール。前を向いて突破しかけたところを、堪らず相手ディフェンダーが倒してしまい、PKに。
 
この千載一遇の好機を蹴るのは、キャプテンの尾崎瑛一郎でもなく、経験豊富な岡庭和輝でも、ここまでチーム1の得点をあげている蔵田岬平でもなく、ファウルを受けた弱冠20歳の齋藤だった。
 
そしてこの多大な緊張を強いられるPKを見事成功させ、決勝ゴールをあげた。
 
後半41分には、大きなピンチをむかえるも、大畑が好反応を見せ、左足一本でセーブ。
 
「味方の選手はピンチだと感じたようですが、自分的にはそこまで難しいプレーではありませんでした。シュートが飛んできたところが悪くなかったので、あとは体が自然と反応して止めただけです」
 
と本人は謙遜するが、会場で選手たちを見守る全員が冷や汗をかいた瞬間だった。そして1-0のまま試合終了をむかえた。
 

5月3日、ついに静岡ダービーへ!

ついに、Jリーグを含めて今季初にして唯一の「静岡ダービー」の日が近づいてきた。
 
昨季のホームゲームではHONDA FCに対して、0-4と大敗してしまったが、今季のアスルクラロはひと味もふた味も違う。きっとHONDA FCから勝利する姿が見られるだろう。
 
そして昨季JFL優勝チームであるHONDA FCは、アスルクラロが優勝の二文字を手にするために、絶対に勝たなければならない相手でもある。
 
その勝利のためには、大きな声援が必要だ。愛鷹のスタンドを青一色に染めて、大歓声で選手たちをむかえたい。
 
「HONDA FC戦を前にして、ワクワクしかありません。そして勝利するイメージはできています」と吉田監督の心強い言葉もあった。
 
その大切な静岡ダービーは、5月3日(日)13時からだ。みんなでスタジアムへ駆けつけよう!
 

DATA

試合結果

ファースト・ステージ第8節(会場:愛鷹広域公園多目的競技場)
アスルクラロ沼津(1-0)鹿児島ユナイテッドFC
メンバー)
GK 21.大畑拓也 DF 18.尾崎瑛一郎(Cap.)(→15.高橋寛太[後半45分]) 23.藤原拓也 3.西村竜馬 5.馬場将大 MF 2.中野翔太 7.鈴木将也 8.岡庭和輝10.蔵田岬平 FW 13.松尾篤(→9.齋藤翔太[後半29分]) 28.鈴木淳(→14.新裕太朗[後半22分])
 

ページの先頭へ