サッカーを愛して止まないあの人の ゆめのはなし

等身大の今どきのOLを描いた”ホタルノヒカリ”はTVドラマにもなり、怠惰な主人公を形容した”干物女”が流行語にもなったが、作者のひうらさとるさんは至ってアクティブでJリーグのスタジアムにも足を運んでいるそう。最近サッカーの魅力に目覚めてきたというひうらさとるさんに、少女漫画家ならではの視点でサッカーについて語ってもらった。

スタジアムで知ったサッカーの楽しさ

スポーツを見るのは幼いころから好きでした。もちろん漫画も幼い頃から好き、特に水島新司さんのドカベンが好きだったので、ペンネームも『ドカベン』の里中智から取ったほどです。ただ、出身が阪神電鉄沿線沿い、阪神の本社が近いこともあって一番身近なスポーツは当然野球、サッカーは日本代表戦の時にTVで見る程度でした。日韓ワールドカップの時はさすがに回りが大騒ぎしていたので日本代表以外の試合も見てはいました。本格的ってほどでもないですが、よく見るようになったのは、結婚してからです。旦那が無類のサッカー好きなので、スタジアムに一緒に行ったり、TVで海外の試合を見たりして次第に面白さが分かるようになってきたところでしょうか。特にスタジアムに行くようになると面白いですね。もちろん、試合自体もTVの画面で見ているよりも迫力あるし、1対1のマッチアップも分かりやすいし、選手の動きがうまく連動してボールがゴール前に運ばれて行く様子は美しいですし、単純に青空の下でビールを飲んでいるだけでも幸せな気分になりますし(笑)。後、応援を見てるのも楽しいです。特に浦和レッズの試合を見に行った時には、ものすごい応援の声量に圧倒されました。

スタジアムが赤で染められて、またゴール裏の密度が凄いんですよね。赤い服を着た人たちがぎっしりと詰まっていて。ちょっとしたカルチャーショックというか。それからJリーグを見るもう一つの楽しみは、普段行かない地方に行くということでしょうか。地元のおばちゃん達がスタジアムの周りで屋台をだしていたりして、ちょっとしたお祭り感覚でみんな楽しんでたりするローカル感も魅力です。来年は贔屓にしているクラブがJ2になってしまい、残念ではあるのですが、でも地方色を楽しむにはJ2の方がヴァラエティに富んでるかなと納得してます。仙台や岐阜とか普段あまり行かないようなところにいけそうなので楽しみにしています。

ローカルでありグローバルであるサッカー

もう一つサッカーを見るようになって知ったのは、サッカーはローカル色があると同時にグローバルであるということ。サッカーは国内だけではなく、世界と戦うのが当たり前というのがすごいと思いました。FIFAという組織に国のサッカー協会が属していて、その取り決めによって運営されている。それに則っていれば、自分たちが立ち上げた地元のチームが、将来Jリーグになり、アジアで戦い、そしてマンチェスターユナイテッドやレアルマドリードと戦う舞台が用意されている。地元から世界へ。これはサッカーならではの夢ではないでしょうか。世界への道がきちんと用意されているってほんとに素晴らしいことだとおもいます。

漫画とサッカーのつながり

私の漫画も実はいろんな国で発売されていたりします。タイや韓国や香港、イタリア語やフランス語にも翻訳されています。主に恋愛を扱っているので世界共通と言えば共通なんでしょうね。そういう意味では、サッカーは世界中で行われているので、男の子にとって共通言語と言えるものだとおもいます。
ルールも単純で世界共通ですし。『キャプテン翼』が現役で活躍している海外のスター選手の多くに影響を与えているという話もありますよね。イタリア代表のトッティがキャプテン翼で読んだシュートを練習していたという話を聞いたことがあります。サッカーの漫画を書くとなると、戦術に詳しい訳でも、勝負のアヤが分かっている訳でもないので厳しいでしょう。主人公がサッカー選手の恋愛ものとか?サッカー選手にはかっこいい人が多いので、それもまた楽しいでしょうね(笑)。主人公は、いわゆるイケメンというわけでなく、プレーが輝いているからかっこ良く見えるっていう風にするとか。例えばガンバ大阪の遠藤選手とかいいかもしれませんね(笑)

ひうらさとる プロフィール

ひうらさとる(ヒウラサトル)

ひうらさとるプロフィール

1966年、大阪府生まれ。高校在籍時に「あなたと朝まで」でデビュー。講談社女性誌Kissにて連載中の「ホタルノヒカリ」が日テレでドラマ化された。代表作に「月下美人」「プレイガールK」がある。

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