サッカーを愛して止まないあの人の ゆめのはなし

アディダス ジャパンでブランドマーケティングを担当している山本は、アディダスが信じる「Impossible is nothing」を体現するかのようにサッカーへの熱い想いを語ってくれた。日本人が日本代表を支える次のステップへ行くため、一個人を超えて彼はいったい何を目論んでいるのだろうか。

日韓W杯がもたらした転機

前職もスポーツメーカーだったのですが、アディダスに入社したのは、日韓W杯で周りの人たちが、同じ青いユニフォームを着て戦う姿に感動して、そんなスポーツイベントの素晴らしさ、そしてそのイベントを通して人の心を動かすことができるアディダスという企業にすごい魅力を感じたからです。小学校3年生から高校卒業までアメリカにいたのですが、サッカーがそれほどポピュラーではない環境にいたことで、日韓までW杯のすごさにそこまで魅かれなかったということなのかもしれません。ただし、サッカーというスポーツはすごくシンプルで、ボールひとつで誰とでも交わることができますよね。そういう意味では見るのもやるのもすごくハードルが低くて、言葉なしでコミュニケーションを取るためにも、すごく取り組みやすいものだと思います。アメリカにいたとき、それはすごく感じました。

“我々ができること”とはいったい何なのか

仕事柄選手と話す機会もあるのですが、“勝つ環境をつくってくれるのは非常に心強い”という言葉をよく聞きます。この仕事をしていると、個人的な感情を超えて、どうしたら日本代表を強くできるか、日本国民が日本代表を思って勝たせる環境を作れるのかというのを考えてしまいます。

理想を言えば、選手とサポーターを繋ぐ代表のユニフォームをみんなが着てくれたらいいなと思っていますが、それ以前に、みんなが応援することが選手にとってどれだけ意味があることなのか。その声はしっかり届いていて、勝利への環境を作っているのだということを実感してもらえたらいいですね。その伝わっている事実を選手に代わって届けることも僕らの仕事だと思っています。マスコミを始め、日本国民みんなが代表選手に注目して、例えば街中を歩いている選手一人一人に応援の声をかける。そのちょっとしたことがいい意味での緊張感、自意識を生み出すのではないでしょうか。06年のドイツW杯では「共に戦うプロジェクト」と銘打って、幅20m、長さ25mにもなるジャイアントジャージーに、全国各地のサポーターたちの想いを書き込んでもらい、それをドイツの試合会場に届け、代表に向けて掲げるということを行いました。選手たちとサポーターを企業の利益優先ではなく、エモーショナルなところで考え、繋げられることができた素晴らしいプロジェクトだったと思っています。

02年、日韓W杯の熱狂を忘れさせることが使命です

夢は、やはり日本代表のキャプテンがワールドカップのトロフィーを掲げている姿を見ることですね。不可能ではないと思います。アディダスは「Impossible is nothing -不可能なんて、ありえない-」というメッセージを送り続けていますしね。さらに言うなら、その優勝の瞬間の視聴率が100%で、日本国民の関心が全部サッカーに向いていたら言うことないです。僕がアディダスに入るきっかけになった日韓のときのアディダスの活動が、まだ社員全員の記憶に残っています。でもそれではだめなのです。どうやったら新しく生み出したもので上書きして消すことができるのか。それができないと日本人全員の関心を、日本代表に向けることはできないのではないかと思っています。それは、僕の仕事の目標でもありますね。“02年の熱狂をどうやって忘れさせるか”です。

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山本健 プロフィール

山本健(ヤマモトケン)

山本健プロフィール

アディダス ジャパン株式会社 スポーツパフォーマンス事業本部 ブランドマーケティング

2004年入社。イベントチームを経て、現在はフットボール、ベースボール、バスケットボールの広告宣伝、広報活動を担う。2002年の熱狂と感動を再び日本にもたらすために日々奔走。

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