サッカーを愛して止まないあの人の ゆめのはなし

国立新美術館「スーベニアフロムトーキョー」や、羽田空港「Tokyo’s Tokyo」など、様々な場所で今を感じさせる“モノ”のディレクションを行っている山田遊。今の彼の原点でもあるロンドン留学体験は、実は、サッカーの深みにはまった原点でもあった。

イングランドがサッカーに目覚めさせてくれた

サッカーを大量に摂取し始めたのは、21歳でイギリスに留学にしたときから。98年フランスW杯のときですね。イギリス人とサッカーの関係は、それはそれは凄いわけです。パブに飲みにいったら、ひたすらサッカーの話題で、何よりのコミュニケーションがサッカーなんですよ。天気の話の次には必ずサッカーの話。最初にロンドンで見た試合が、ウェンブリーでのワールドカップ前の親善試合、イングランド対ポルトガル。ポルトガルはルイ・コスタがいた黄金の中盤のころ。21歳からの遅咲きサッカーファンなんですが、小学校時代にサッカーをやっていたのもあって、何気にJリーグの開幕戦も観に行っていたんです。確かにできたてのJリーグと伝統あるイングランドだから、選手のレベルが違うのはしょうがないし、較べちゃいけないんですが、選手以上に歌とか、盛り上げる声とか、拍手とか、イングランドはスタジアムの全てがすごかった。

そして、イングランド、オランダへと繋がる僕のサッカー

ロンドンにどっぷり浸かってはいたんですが、代表で好きなのはオランダなんです。そして、やっぱり98年の彼らはすごかった。特に準決勝のブラジル戦は。

クライファート、ベルカンプ、セードルフにダービッツを要したあの時のオランダは、間違いなく最もいいサッカーをしてました。一番好きな選手だったベルカンプが、当時(ロンドンの)アーセナルにいて、そういう意味では、やっぱりロンドンとは繋がっているんですね。ベルカンプは、相手DFに荒々しく体を当てられながら、体の芯がはっきりしていてぶれない。しかも超絶技巧、ホントうますぎでした。それに通称「フェイマス4」と呼ばれたディフェンスラインもよかった。真ん中より前は、FWにベルカンプとニコラ・アネルカ。両翼はオフェルマルスとリュングベリ。中盤はプチとヴィエラを入れてモダンに。そしてバックラインとゴールキーパーは地元イングランドのベテランを使い続けたんです。あれはよかったなー。ロンドンにはチームがいくつもあって、アーセナル、チェルシー、トッテナム、ウェストハム、フルハムなどなど。だから、どこを好きになるの?というのがあって、僕はベルカンプがいたアーセナルにはまったんです。ところで、日本では名古屋グランパスが好き。ベンゲル監督繋がりですね(笑)

サッカーの歴史の積み重ねが作るモノ

仕事で関わるグッズの世界でも、時代は変わったなと感じますね。サッカーボールはいろいろデザイン性とか企画性の高いモノも出てきたし、シューズとかウェアはインディペンデントなブランドからも発信があって、変ったところだと「スーベニアフロムトーキョー」とかで扱っているUSBメモリーとか、フィールド柄のラグもかわいいモノがある。日本で、サッカーから派生した商品群を作って、売れるようになったというのは、歴史の積み重ねの結果だと思うんですよ。自分としては、アーセナルショップが日本にできるのなら、是が非でも僕がやりたい。夢ですね。無償でも手伝います!

山田遊が選んだベスト11

思い出の98年フランスW杯ベスト11

山田遊 プロフィール

山田遊(ヤマダユウ)

山田遊プロフィール

デザインディレクター。76年、東京生まれ。IDEEのメインバイヤーを経て、02年恵比寿にジュエリーギャラリー「gallery deux poissons」の設立に参加。07年には「method」を立ち上げ、国立新美術館「スーベニアフロムトーキョー」や羽田空港「Tokyo’s Tokyo」のグッズディレクションを行う。最近では、丸の内パークビルディングにある「Pass the Baton」のMDを担当。東京タワーグッズの開発にも携わるなど、デザイン業界を横断的に活動中。http://wearemethod.com/

ページの先頭へ