サッカーを愛して止まないあの人の ゆめのはなし

カーリング男子日本代表は平昌五輪でメダルの期待も高まる好チームだ。その切り込み隊長であるリードの両角公佑(もろずみ こうすけ)は、大のサッカーファンで、趣味はフットサルだという。サッカーを好きになったきっかけ、カーリングとサッカーの比較論などを語ってもらった。

アーセナルに惚れた伝説の05/06ファイナル

実はちゃんとしたサッカーの経験はないんですよね。中学と高校の部活はバレーボールをやってました。
それでも小学校の頃に校庭でゲームをしたり、高校の時は早弁して昼休みに経験者にクロスを上げてもらってボレーを叩き込むという遊びをしてました。大学で同好会に入ったんですけど、うまいやつばかりで僕にはレベルが高すぎて……。
観るという意味でサッカーを好きになったきっかけはゲームです。ウイニングイレブンなどで選手を知って、「おお、この選手、強いぞ。早いぞ」と広がっていった感じですね。そうしてだんだんと欧州の選手を覚えていって、2005-06のCL決勝でアーセナルに惚れました。
レーマンが退場したのにセットプレーからのキャンベルヘッドで先制し、アンリがとんでもないスピードでバルサの最終ラインに挑んでいく。結局、アーセナルは負けちゃったんですけど、最高にカッコ良く、しびれるゲームでした。
その翌年に、僕が個人的に世界で一番サッカーが上手い人だと思っているロシツキが来て、さらに好きになりました。あんなにオシャレで優しいパスを出す選手、いないじゃないですか。素人ながらに熱くなりましたね。今でもアーセナルは大好きです。この前、カナダでレプリカが売っていたので思わず買ってしまいました。なんとか今季はCL出場を勝ち取って欲しいです。

チームの色が出やすいカーリングとサッカーの共通点

SC軽井沢クラブに所属してからは、トレーニングにフットサルを組み込むことが増えました。SC軽井沢クラブはフットサルチームもあって、その主将の土屋浩樹は同級生なんですよ。よく個サルに混ぜてもらっています。僕は素人なのでミスしてもネガティブにはなりませんし、とにかくボールをゴールに叩き込むのが楽しいですね。
ただ、今季はあんまりプレーできてないんです。カーリングではなかなか使えない筋肉を動かすいい機会なのですが、さすがに五輪シーズンにケガするわけにはいかないので。
同じチームスポーツではありますけど、カーリングとサッカーは両極端ですよね。
カーリングは戦略として石を積み上げて積み上げて、『1エンドで15分かけてやっと2点取った』とか、そんな感じ。地味ではあります。相手へのリスペクトありきのスポーツでもありますし、3点取ったからってサッカーみたいに派手に喜ぶことはしないです。特に僕はリードという最初に投げるポジションですから、僕のところで点が入るわけではない。サッカーはスピード感もあって、点を取ると全員が感情爆発みたいなパフォーマンスをする。いつもいいなあ、カッコいいなあと思って観ています。
共通点を言えば、チームの色が出やすい。仕掛けどころや攻めるセオリーは各国、各チーム、もっといえば司令塔であるスキップによって大きく変わります。僕はカーリングもサッカーも攻撃的なチームが好きなので、今のチームは合っていると思います。
 

「競技継続ができる環境を」両角公佑の夢

僕らはこれから平昌五輪という大きな大きな大会に挑みます。なんとか注目を集めて、人の目をカーリングに向けたいと思っています。
今、カーリングを続けたい選手がいても、就職などを理由に継続を断念せざるを得ないケースが多いです。特に男子は、今は必ずしも男が稼いで家庭を守る時代ではないのかもしれませんが、生活を維持できる収入を得て競技を続けられている選手は国内に10人いるかどうか、というのが現状です。
そういう意味では平昌五輪は大きなチャンスだと思います。人気が出て興味を持ってくれる人が増えれば、カーリングを続けることができる環境も整ってくるはず。サッカーみたいにどんどん海外挑戦ができるチーム、選手が増えるともっともっとカーリングは広がりができると信じています。日本にはこれだけ通年のアイスが増えたのですから、決して夢ではありません。
あとは個人的な夢としては、今回の五輪をテレビで見てくれた子が「コースケ選手を観てカーリングを始めました」と言ってくれて、その子と日本選手権の舞台で対戦したいですね。そのためには少なくともあと10年はトップでプレーしなくては、ですね。僕も頑張ります。
 

両角 公佑が選んだベスト11

トマス・ロシツキを活かすガナーズベースのベスト11

フォーメーション:4-4-2 監督:アーセン・ベンゲル
 
GK:
ペトル・ツェフ
DF:
バカリ・サーニャ、ソル・キャンベル、ウィリアム・ギャラス、アシュリー・コール
MF:
ボランチ:パトリック・ビエラ
右:メスト・エジル
左:セスク・ファブレガス
トップ下:トマス・ロシツキ
FW:
ティエリ・アンリ、デニス・ベルカンプ
 
ロシツキ、引退しちゃいました。残念です。最後にこんなイレブンが観たかったので、引退試合とかどうでしょう。
GKはシーマンをサブに。サイドバックはサニャとコール以外のイメージがあんまり湧かないっすね。ギャラスの背番号はもちろん10番。
ボランチはマテュー・フラミニや稲本潤一も頭をよぎりましたが、やはりビエラの安定感は欲しいです。サイドにはテオ・ウォルコットあたりもいてほしいですが、さすがガナーズ。層が厚いっすね。セスクとエジルはトップ下でもいいんですけど、ロシツキに仕えることができそうだし、何より彼らとロシツキとのパス交換を見たいので共存してもらいます。激しくポジションチェンジをしながら遊んでほしい。
2トップは誰も文句ないでしょう。この「ゆめのはなし」に登場している方のベスト11見てると、他のチームにあんまり勝てそうにないのが気になりますが、僕はガナーズ愛とロシツキリスペクトを優先させました。
 

両角 公佑 プロフィール

両角 公佑(モロズミ コウスケ)

両角 公佑プロフィール

1988年長野県軽井沢町出身。小学校6年生の時に兄の友佑の影響でカーリングを始め、06年にSC軽井沢クラブに加入。計8度の日本選手権制覇に不動のリードとして貢献している。16年には男子カーリング史上初の世界選手権でのクオリファイを達成するなどの結果から平昌五輪出場も決定。「日本カーリング史上初のメダルを持ち帰りたい」と意気込む。株式会社タカサワマテリアル所属。
 

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